なぜ今、グルテンフリー(GF)が必要なのか?

2014年のハワイ出店をきっかけに、2016年にアメリカ本土へ。2018年4月にボストンで「Tsurumen Davis(ツルメン デイビス)」を開店しました。アメリカでラーメン店を営んでいると、「グルテンフリー(GF)のオプションあるか?」とお客様から問い合わせをいただくことが頻繁にあります。「日本では一度もなかったのに、なぜ?」と調べてわかったこと。それは、「セリアック病」の方が多くいらっしゃることでした。セリアック病とは、主に小麦グルテンが原因で発症する自己免疫疾患で、小麦に含まれるグルテン(タンパク質)が原因で小腸の粘膜が異常をきたし、下痢や全身の倦怠(けんたい)感などが現れます。アメリカで店に立っていると、グルテンの摂取を控えている方は日本の10倍以上いらっしゃるのではないかと感じています。
欧米の主食はパスタやパンなど、小麦粉(グルテン)を主にしたものが多いです。小麦アレルギーじゃなくても、“グルテンを摂取したらなんとなく体調不調になる…”ということがきっかけで、小麦粉の過剰摂取に気をつける、スポーツ選手やセレブなど、健康志向の方達もいらっしゃいます。アメリカではもはや、グルテンフリーは「常識」です。
「美味しいものは人を幸せにする」がラーメンづくりの根幹にある私は、今こそ、グルテンフリーのラーメンを生み出すべきだと感じました。そこでお米100%のビーフンで名を馳せる「ケンミン食品」と共に、「GF RAMEN LAB(グルテンフリー・ラーメン・ラボ)」を立ち上げ、グルテンフリーのラーメンに特化した商品を開発。日本、そしてアメリカでの販売をスタートいたします。
余談ですが、アメリカの食品市場にもグルテンフリーのラーメンは存在します。しかし、コシが弱く舌触りが良くない。私たちが目指したのは、米粉を使いながらも通常のラーメンと遜色が全くない「風味」と「コシ」でした。

ラーメンらしさを徹底的に追求した “GF RAMEN”

「すするから美味しい」。それがラーメンの神髄であり、咀嚼 するときに感じる「コシ」は必須でした。
一方、ビーフンやフォー など「米粉めん」特有のツルッとした食感では、ラーメンならではのコク深きスープの絡みが良くない。グルテンがない米粉めんでありながら、ラーメンのコシや風味をどうすれば達成できるのか?ラーメンらしさとは何なのか?あらためて、ラーメンを見つめ直しました。ケンミン食品さんと何日も議論を重ねました。そこで、1つの解が降りてきました。ラーメンにあって、ビーフンにないものは…。それが、「かんすい」でした。ケンミン食品さんでも創業70年来、かんすいをあつかったことはありませんでした。初めて米粉の生地にかんすいを練り込みました。すると、米粉が主体とは思えぬ、中華麺らしい風味とコシが現れたのです。その後、練りの温度や熟成時間など試行錯誤を経て、ついに、唯一無二の “GF RAMEN( グルテンフリー・ラーメン )” が生まれたのです。ラーメンとは、スープによってタイプが異なる麺を合わせる醍醐味があります。ですから、麺の太さや長さなどをmm単位で微妙に変えながら、何度も試作を行い「中太麺」と「中細麺」の 2 種類 が完成。今後も、形状や食感、製法が異なる麺の開発を継続していきます。

正統派・醤油ラーメンの、奥行きのあるテイストを

スープは「Tsurumen Dabvis」の真骨頂・王道の醤油ラーメンをベースにしながら、宮崎地鶏「みやざき地頭鶏」を用いた本格的な鶏スープを開発しました。
素朴で懐かしい味わいでありながら、どこまでもクリアで深い旨みが広がります。日常的にラーメンを食べることができないグルテンフリー生活者の方に、まず最初は、この正統派の醤油ラーメンを楽しんでもらいたいと思っております。

「GF RAMEN LAB」が繋ぐ未来

セリアック病患者やグルテン不耐性の方は、年々増加傾向にあります。
なぜ増え続けているのか?明確にはなっていないようですが、グルテンフリーを世に広め、世界的なベストセラーになった書籍では、小麦の品種改良によってグルテンの構造が変化したり、遺伝子量が増えたからではないかと指摘しています。
私は、小麦粉を全く食べない生活をすすめているのではありません。むしろ、小麦粉で作られる麺やパンの美味しさを、生涯にわたり楽しむためにも、普段のグルテンの摂取量をコントロールすることが、健康を維持するのには大切かもしれないと考えています。
そのような中、米粉が主体の「グルテンフリー・ラーメン」は食の多様性を広げてくれると実感しているのです。
今後、「GF RAMEN LAB」では、醤油ラーメンをはじめ、塩ラーメン、とんこつラーメン、坦々麺など、あらゆるメニューを開発予定です。ラーメンの歴史を紐解きながら、「グルテンフリー・ラーメン」という、新たな食文化を未来へ刻むことができればと思っております。
日本が世界に誇る食文化”ラーメン”のあらゆる魅力を「グルテンフリー・ラーメン」で楽しんでもらいたい。今後は、米国や欧州など世界へ向けて「GF RAMEN LAB」の活動を発信し続けていきます。

Boston Magazine誌 「Best of Boston 2019」受賞
著書「なぜ2時間営業でうまくいくのか?」(光文社)
twitter: @pj_tsurumen

TSURUMEN 店主 ⼤⻄益央(おおにしますお) 1976年⼤阪市⽣まれ。
1999年近畿⼤学商経学部経営学科卒。2007年地元⼤阪市鶴⾒区でラーメン店「鶴麺」をオープンし、2010年2号店「らぁ麺クリフ」をオープン。2店舗を⼤阪屈指の⼈気店に育てた後、2014年渡米。ハワイ・ニューヨーク・ノースキャロライナでラーメン店開店を経て、2018年4⽉に⽶・ボストンに拠点を移し「Tsurumen Davis」を開店。最低気温マイナス10℃以下にもなる極寒のアメリカ・ボストンで、1時間待ちの⾏列を作る超⼈気店となる。
「今、最も熱いレストラン」第1位を3ヶ⽉連続獲得。ボストンNo.1のメジャーな新聞「Boston Globe」の1⾯を飾るなど、メディアからの注⽬も⾼い。営業時間2時間のみや、オープンから1000⽇しか営業をしないなど飲⾷店らしからぬ独⾃の”仕事幸福論”も注⽬を集め、「情熱⼤陸」〈2019年2⽉放送〉に出演。

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