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グルテンフリー(GF)とはグルテンを含む食品を摂取しない食生活のことをいいます。「グルテン」に異常反応を示す遺伝性の自己免疫疾患「セリアック病」患者に向けての食事療法として取り入れられてきました。今では、セリアック病や小麦アレルギーの方々はもちろん、自分の体に合った食生活にこだわる人たちにもグルテンフリーの食スタイルは取り入れられています。例えば、世界的に有名なテニスプレーヤーが、血液検査などを通して小麦や乳製品などが体質に合わないと診断されたことを機に、「グルテンフリーの食事にしたことで体の調子が良くなった」と著書を出版したことで注目されました。同じようにグルテンが体質に合わない方が、グルテンフリーの食事を実践したり、グルテンの摂取を抑えることで体質改善につながる認識が広まり、一般には便秘や下痢、腸内環境の改善、それによる肌荒れやニキビなどの肌トラブルの改善、何となく体調がすぐれない、倦怠感などの改善への期待が寄せられています。
そこで私たちが注目したのは、日本が世界へ誇る食文化「ラーメン」です。なかでも、「美味しさを追求した」グルテンフリーの麺を開発しました。麺には米粉を使っています。「それってビーフン?」と思われるかもしれませんが、味わえば歴然とした違いを感じていただけます。そのヒミツは、米粉の生地に練りこんだ「かんすい」の存在です。ラーメン特有のコシや独特の風味を感じさせる、グルテンフリーの麺の開発に成功しました。
GF RAMEN LAB の冷凍ラーメンの製造は、工場内で小麦由来原材料を一切使用しない自社の冷凍食品工場で行っています。グルテンフリーの表示基準は国により異なりますが、アメリカやEU では20ppm(0.002%)以下またはそれ未満です。また北米のグルテンフリー認証機関では、国際的な基準より厳しくグルテンの含有量10ppm 以下という基準を設けています。当工場ではこれらの動向を踏まえ、商品のグルテン含有量10ppm以下を確保することはもちろんのこと、日本のアレルゲンを含む食品に関する表示の基準(グルテンを含む小麦タンパク10ppm未満)を満たし、かつ原材料の管理、製造工程や最終製品の定期的な小麦のアレルゲン検査など、さらに厳しい自社管理基準を設けて製造しています。
2014年のハワイ出店をきっかけに、2016年にアメリカ本土へ。2018年4月にボストンで「Tsurumen Davis(ツルメン デイビス)」を開店しました。アメリカでラーメン店を営んでいると、「グルテンフリー(GF)のオプションあるか?」とお客様から問い合わせをいただくことが頻繁にあります。「日本では一度もなかったのに、なぜ?」と調べてわかったこと。それは、「セリアック病」の方が多くいらっしゃることでした。
「美味しいものは人を幸せにする」がラーメンづくりの根幹にある私は、今こそ、グルテンフリーのラーメンを生み出すべきだと感じました。そこでお米100%のビーフンで名を馳せる「ケンミン食品」と共に、「GF RAMEN LAB(グルテンフリー・ラーメン・ラボ)」を立ち上げ、グルテンフリーのラーメンに特化した商品を開発いたしました。
GF RAMEN LAB 初代所長 Tsurumen 大西益央が語る
グルテンフリーラーメン開発秘話
A.グルテン(gluten)とは、小麦や大麦・ライ麦などに含まれるたんぱく質の一種で、小麦の場合、グルテニンとグリアジンという2種類のたんぱく質が絡み合ってできたものです。小麦粉は水を加えてこねることで、2種類のたんぱく質が結びついて粘弾性のある網目構造を作るため、この性質を利用して、パンやケーキ、ピザやパスタ、お菓子などが作られています。
A.症状には個人差がありますので、かかりつけの医師にご相談ください。商品はGFCOの基準に沿ったグルテンの含有量10ppm以下を厳格に保証するため、厳しい社内基準で管理を行なっています。
A. GFCO(Gluten-Free Certification Organization)は、アメリカのグルテン不耐症者団体により開発されたグルテンフリー食品の認証機関です。GFCOの認証は厳格な基準で運用され、世界中でセリアック病やグルテン不耐症※をもつ消費者に認証食品のグルテンフリーに関する安全性を保証しています。そのためその認証マークは国際的に消費者の信頼を得ています。
※ グルテン不耐症:グルテンに対する代謝能力が弱っている状態をいう
A.めんはタイにあるケンミン食品の自社ビーフン工場『KENMIN FOODS(THAILAND)CO., LTD.』で製造。冷凍スープ及びセット包装は静岡にあるグルテンフリー冷凍食品専用工場のフジケンミンフーズで製造しています。
A.はい、使用するしょうゆはグルテンフリー米しょうゆで、他の原材料にも小麦を一切使用せず、鶏清湯の滋味を活かした、深い味わいのラーメンスープに仕上げています。
A.めんは製造日から24ヶ月、黄金の鶏油しょうゆラーメンは12か月、鶏清湯のすっきり柚子塩ラーメンは12か月です。